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日刊ゲンダイDIGITAL 2020年11/11(水)
見出し

トランプの敗北宣言を「勝利宣言」と報じた日本メディア

本文 トランプ大統領は、会見の中で「我々は勝った」、更に選挙に不正があったと民主党を批判し、集計を止めるよう一部の州に求めた。そして裁判で争うと息まいた。何のことはない、事実上の「敗北宣言」だ。ところが、日本ではこれを「事実上の勝利宣言」と報じたらしい。

大統領が言った通りに伝えるだけなら、それは広報でしなく報道ではない。結果的にフェイクニュースになってしまった。

総評

出題者から皆様へ

アメリカ合衆国は世界の経済大国ですが、その選挙制度は建国当時の民主主義の価値観が
そのまま引き継がれているためか、わたしたちのような第三者にはもちろん、
米国人にとっても非常に分かりにくいというか複雑な仕組みとなっているようです。
しかも今回は、現職の大統領が自国の選挙制度に不正があったと訴えているという、
異常事態が世界的に報道されています。

非常に個性的なトランプ大統領ですが、何の具体的な根拠も示さず、選挙に不正があった、と米国各州で訴訟を起こしている状況は、これまでの大統領のイメージからは考えられないほど、見苦しいといえるかもしれません。しかしながら、それでも自分の主張ができる政治的な背景がある米国は、本当の意味での民主主義国家なのかもしれませんね。

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