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内閣府 男女共同参画局 2026年7月
見出し

男女共同参画白書の刊行に当たって 内閣府特命担当大臣 (男女共同参画)

本文 昨年10月、我が国において、明治18(1885)年の内閣制度発足以後140年間で初めてとなる女性の内閣総理大臣が誕生しました。
これは、いわゆる「ガラスの天井」を突破する画期的なことです。女性が政治・政策・外交の中心にいることは、「政治は男性が行うものだ」という社会全体の意識や思い込みをなくし、多くの女性を勇気づけるものであり、政治、経済など、あらゆる分野で女性の活躍が更に加速していく契機となるものと考えています。

総評

出題者から皆様へ

今回の課題では、「男女共同参画白書」序文の冒頭を取り上げました。この序文は簡潔かつ力強く、白書の「決意表明」としての役割を十分に果たしていると考えられます。その理由は二点あります。第一に、象徴的意義の的確な指摘です。140年間続いた「首相は男性が務めるもの」という暗黙の前提が崩れたことは、数字以上に大きな社会心理的インパクトを持ちます。ロールモデルの存在が女性のキャリア選択や自己認識に与える好影響は、心理学や社会学でも裏付けられている通りです。第二に、「ガラスの天井」という比喩の妥当性です。行政府の最高位という「最後の天井」が破られた事実を的確に表現しています。

一方で、「象徴」と「実質」のギャップへの言及が欠けている点は、本序文の限界と言えます。トップ一人の交代が、閣僚や党所属議員の女性比率、あるいは地方議会や企業役員などの構造的な数値をどこまで動かせるかは別問題です。序文では「契機となる」という期待表明にとどまり、日本の女性国会議員比率が国際的に依然として低水準であることなど、具体的な指標への言及はありません。象徴的な出来事を強調するあまり、構造的課題の大きさを曖昧にしている感は否めません。

また、高市首相自身は選択的夫婦別姓に反対して旧姓の通称使用拡大を主張し、皇位継承においても女系天皇に反対するなど、必ずしも「リベラルなジェンダー観」の代表とは言えない立場をとっています。「女性初」という属性と、その人物が推進する政策的スタンスが一致するとは限らないという点は、非常に複雑で重要な論点です。象徴としての意味合いと、政策としての「女性活躍」が必ずしも同義ではない点には注意が必要です。

序文は女性一般への波及効果を強調していますが、それが実際にどの層(若年層、管理職層、地方在住の女性など)にどのような影響をもたらすのかについては、今後の検証課題として残されています。

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