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毎日新聞 2026年5月28日(木)
見出し

特殊詐欺の被害金口座、即日凍結へ 警察と銀行が連携協定

本文 特殊詐欺でだまし取られた被害金の流れを追跡するため、警察庁とメガバンクなど大手9行は28日、連携協定を結んだ。

都道府県警が被害金の移転先となった銀行口座をオンラインで照会し、最短即日で凍結できるようにする。運用開始は6月1日。

犯罪グループは口座に振り込ませた現金をわずかな期間で別口座に移して資金洗浄(マネーロンダリング)しており、追跡の迅速化が課題となっていた。

総評

出題者から皆様へ

特殊詐欺の被害金は、振り込まれた直後から複数口座を経由して急速に分散・移転される手口が一般的で、従来の口座照会・凍結手続きには銀行ごとの個別対応や書面でのやり取りが必要なため時間がかかり、その間に資金が転送されてしまうケースが多く課題視されてきました。オンライン照会による即日凍結の仕組みは、この「時間との競争」において警察側に大きな武器を与えるものであり、実務的なインパクトは大きいと考えられます。メガバンクを含む大手9行という主要な資金の通過点をカバーしている点も、実効性を高める要素です。
一方で、地方銀行や信用金庫、ネット銀行、さらには暗号資産交換業者など、大手9行以外の経路を使われた場合の対応がどうなるのか、対象範囲の限界が触れられていません。また「最短即日」とあるものの、実際の平均的な対応スピードや、誤凍結(口座保有者の正当な取引への影響)を防ぐ仕組み、個人情報・データ連携の安全性についての言及もなく、制度の実務的な運用詳細は読者側で推測するしかない部分が残ります。報道としては発表内容を端的にまとめた速報的な記事であり、深掘りした検証記事ではないという位置づけと言えます。
特殊詐欺被害は高齢者を中心に深刻な社会問題となっており、被害金の早期凍結・回収は被害者救済に直結する重要な対策です。今回の協定は、警察と民間金融機関が制度的に連携を強化する一歩として評価できますが、犯罪グループも対抗策(より迅速な資金移転、対象外の金融機関の利用など)を講じてくる可能性が高く、今後の運用実績とその後の制度拡張(対象金融機関の拡大など)が実効性を測る鍵になりそうです。
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