“3点セット”が逆風に…自民党「北海道5区補選」で大苦戦
日刊ゲンダイ 3月20日

「このままでは負ける」――と、自民党が真っ青になっている。

4月24日に行われる“北海道5区”と“京都3区”の2つの補欠選挙。不戦敗の京都3区だけでなく、負けるはずがない北海道5区まで勝利が怪しくなっているからだ。

自民党の直近の調査によると、なんと自民候補と野党候補の支持率は「45対43」の横一線。さらに、農業専門紙の調査では、北海道は「政党支持率」まで「自民17%、民主17%」と並んでいるという。

自民党にとって北海道5区補選は、本来、絶対に負けるはずがない選挙。自民党議員だった町村信孝氏が死亡したために行われる“弔い合戦”だからだ。

しかも、自民党は、万全を期して町村氏の娘婿を擁立している。なのに大接戦とは、いったい何が起きているのか。

地元の政界関係者がこう言う。「まず、候補者の差が大きい。亡くなった町村さんの娘婿である自民党候補は、とにかくエラソーで頭を下げない。有権者に会えば会うほど票を減らしています。その反対に、野党統一候補の池田真紀氏(43)は、ざっくばらんで明るく、会った人は皆、ファンになっている。彼女は、介護の専門家。苦労しながら子供を育てているシングルマザーです。エリートである自民党候補と違って、生活感があることが受けているのでしょう」

さらに「TPP、安保、保育園」の3点セットが、自民党を直撃しているという。もともと北海道はTPP反対が強い。さらに、基地を抱えている北海道5区は、安保問題にも敏感。そこへ、保育園問題が加わった形だ。

安倍首相が、保育園不足に困っている母親を冷たく切り捨てたことで、女性有権者はカンカンになっているという。「危機感を強める自民党は、総裁特別補佐の下村博文氏を現地に張りつけるつもりです。対する野党陣営は、女性議員を連日、送り込む方針。4月24日の投票日まで総力戦になるはずです」

—————  私  見  —————-

この北海道5区の補選の結果は、ご存知のように自民党公認・公明党推薦の和田義明氏が5野党と市民連合が推した池田真紀氏をわずか12,000票余りの差で勝利するという結果に終わりました。

しかし、この選挙を眺めて、私は今後の政局を占う上である意味で5野党と市民連合側に大きな希望を与えたのではないかと考えています。

というのは、特に経済的に苦しむ一般国民がこれまでの日本史の中でその動向を見るかぎり、最終的には時の権力や財界に身を委ねてきた経緯がありますが、この度の北海道5区の補選では何と市民のおよそ半数が決然として保守自民党・公明党政権にノーを突きつけたのです。

大企業にのみ目を向けたあの空虚で子供じみた発想の「アベノミクス」を掲げた安倍自・公政権に対してno!と言ったのです。

日本国民の意識の中にある「長いものには巻かれろ」式の己(the self)を否定した儒教的で従属的な政治意識が、これほど保守的で人間否定している教育環境の中にあっても薄れていき、己(the self)を肯定する市民意識の芽が徐々に芽生えてきている証ではないかと嬉しく思っているのです。

デモクラシーの発展は民族や文化に支えられて発展するものですから、言うまでもなく大きく花開くまでのプロセスにおいて紆余曲折があるでしょうが、今回の敗北はその意味で希望がもてる道民の素晴らしい戦いの敗北であったと思います。

今年も夏の参院選を含め地方選挙がありますが、日本社会の民主化のためにお互いに努力したいものです。

でんしゃ理論150(最終号) governing(形容詞と現在分詞の用法)より

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